「難関大学に合格する人と、そうでない人の違いはいったい何なのだろう?」
これは、私が東大入学後に初めて家庭教師を務めた時に抱いた疑問です。 そして、この疑問を何とか解消して困っている人を助けたいと思い、研究を開始しました。
その結果、「難関大学に合格する人は無意識にやっているけど、合格しない人はやっていないことがあり、それが学力の決定的な差を生み出している。」ということに気付きました。
難関大学に合格する人は、例えば以下のような習慣を身に付けています。
・問題を見て即答できるようになるまで、スピードをつけて徹底的に反復する
・自分の言葉で人に説明し、納得してもらえるレベルで理解するよう努める
・応用問題やイメージしにくいものは手を動かして具体化、可視化して考える
・解答を丸暗記せず、自分がなぜ間違ったのかをきちんと分析し、言語化する
・誰に見せても理解してもらえるような、筋の通った答案を作るよう心掛ける
・原理や公式を丸暗記せず、なぜそうなるのかを考えた上で使えるようにする
こうした習慣は、一見ごく当たり前のことのように思われるのですが、当たり前のことがきちんと出来ているという人は意外と少ないのです。
そして、当たり前だと思われているからこそ、それが指導者にとって盲点となっているので、「指導にかける労力の割に効果が見られない」「勉強しても結果につながらない」という現象が多くの教育現場で起きています。
また、たいていの中学入試や高校入試は出るパターンを機械的に覚えるだけで合格するのに加え、大学入試に比べて必要な学習量も少ないので、中学入試や高校入試は物量作戦で乗り切ったものの、その後は伸び悩んでしまうという中高生がたくさんいるのです。
さらに、現代の入試制度は毎年複雑に変化しており、最新の入試傾向を分析した上で対策しなければ結果には結びつかない、ということも分かっています。
「『正しい頭の使い方』を指導し、志の高い生徒を難関大学に導こう」
そう決意したはいいものの、周囲からは「せっかく東大法学部にいるのに、なぜ官僚や弁護士を目指さないのか」と猛反対されました。 しかし、「自分がやらなければ誰がやる」という強い思いから、周囲の反対を振り切り、2005年に東京で教室を開きました。
最初は苦しいことばかりでしたが、ついてきてくれた生徒達や信じてくださった保護者の方々のおかげで、確かな実績を挙げることができました。
そして、かねてからの望みを達成しようと、2012年には地元福岡でも教室を開くことになりました。 福岡校開校への反響は予想以上に多く、このまま東京校との両立を続けていると、福岡校で満足のいく指導ができないようになってしまいました。
そこで、このまま中途半端な状態で続けるか、あるいは思い切って東京校を閉めるか、悩みに悩んだのですが、最終的には地元への想いが勝ち、惜しまれつつも東京校を閉校し、福岡校一本でやっていくことに決めました。
日本の将来を担う世代にどれだけ良い教育を与えられるかが、日本の運命を決めるといっても過言ではありません。
一人でも多くの志ある生徒を難関大学合格へと導くことが、私に出来る最大の社会貢献だと考えています。 この思いを決して忘れることなく、常により良い指導法を模索しながら、日々の指導に臨んでいます。