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合格体験記 京都府立医科大学医学部医学科 S君

 僕は中学3年生になる春、国語に苦手意識を覚え始めた頃に、母が原田先生の著書『親と子の最新大学受験情報講座 理系編』を書店で手に取ったことをきっかけに、GLS予備校に通うことになりました。

 入校して一番実感したのは『分かる』と『知っている』というのには大きな違いがあることです。 大半の学生は手順や解法を授業の板書を写して、分かった気になっています。残念ながら、これは単に『知っている』ことを指すのです。僕もその一人だったので、一時期伸び悩みました。

 物事を『分かる』ために、原田先生が示してくださったのは、『シャドウ・ティーチング』です。ある知識や用語について知らない人にも、ちゃんと伝わるように説明する練習をすることを言います。 はじめは、かなり面倒くさく感じましたが、これを心がけるようになったことで、本質的な理解が進み、応用・発展問題に対応できるようになっていきました。


T 国語

 現代文に関しては、入校時から高校1年生後半まで対策を行いました。 問題文そのものや、問題の解き方を『シャドウ・ティーチング』を徹底して訓練していきました。 当初は毎週毎週同じようなことを注意されていました。 主に設問の読み飛ばしや、記述答案の主述関係のねじれだったりするのですが、かけた時間に対して目に見えて成果が上がらないので、不安と焦りを覚えました。

 しかし、インターバルをおいて模試でもポイントを見通した記述作成ができるようになってきました。 設問の意図を汲み取る練習は理系科目、特に物理にも通じることがありました。 一朝一夕では伸びない科目ですので、入校して早い段階から対策できたのは非常に効果的だったと思います。

 古文に関しては、中学3年生のうちに古典文法と古文単語の最低限のものを学び、後はそれらを反復しながら対策をしていきました。 古典文法では何よりも助動詞や助詞の大切さに気づかされました。 その後は、文章のみ載っている参考書を用いて単語や古典常識に慣れていきました。

 漢文は、一番対策に時間をかけませんでした。 高校1年生で句法の主なものを確認してからは、問題文が頭に入ってこないと感じるたびに、知識の整理をしました。


U 英語

 受験科目としては少し苦手なものでした。 英単熟語は文章に出てこないと覚えにくい、と自分は感じていました。 単語を覚えても、きかれて即答できるレベルにはなかなか到達できなかったですし、できても使わないとすぐに忘れてしまったりしました。 音声教材や音読を通して覚え方を工夫して、なんとか定着してきたという感じです。

 文章の大意を把握する問題や、和訳に関しては元々自信がありましたので、 併用していた英文解釈の教材は得意を伸ばすという形で進めました(もちろんその中でも自分に甘い点には気づかされましたが…)。

 英作文は対策を高校2年生から少しずつ、3年生から本格的にはじめました。 はじめは例文集を見ないで書けるようにして、次に問題集にうつりました。 自由英作文は一度自分の中にテンプレートを作ってしまえば、非常に書きやすくなると 思います。 そのためにはある程度英文を読んで、フレーズを自分のものにしていく必要があると感じました。


V 数学

 元々得意教科でした。解法の着想に悩むことはあまりなかったです。 しかし、発想が先行してきちんと答案が書けていないことを何度も注意されました。 面倒でも過程をきちんと答案に残すことは、思考の整理具合に比例するものだと思います。 先生には再三注意を受けましたが、そのおかげで論理的思考の矯正ができ、さらには結果につながったのだと思います。


W 物理

  高校1年生の秋から取り組み始めました。 基礎本を各分野こなしてから、標準から発展の問題集をこなしました。 一見難しそうな現象が実は簡単なものでし た、というオチの問題にまんまと引っかかっていたので、苦労しました。 きちんと情報を書き込んで整理、さらには具体的なイメージに落とし込むことに注意して対策を進めました。 数学が得意だととっつきやすいとは思いますが、表記の方法(出てくる記号が多い!)などが独特だったので慣れるのには少し時間がかかりました。


X 化学

 高校1年生の冬から取り組み始めました。 化Tの理論、有機分野は比較的マスターしやすかったのですが、特に化Uの理論分野は苦手分野でした。 3桁×3桁の計算を何度もやっているうちに、はじめの方の問題から間違えてしまうことが一番多かったです。 直前期までに解法の整理だけはできたので、本番で計算ミスをしないように祈るばかりでした。


[ 勉強について

 高校2年生の学園祭を期に、僕はいわゆる受験期に入ったのだと感じました。まわりの友人は本格的に勉強を始めて、自分も少し気後れしていました。どうしても一日の始まりに手をつけるのが得意な科目だったりしたので、苦手な科目はますます苦手になる…という状況でした。実際、高校3年生の秋の記述模試でも、教科バランスに課題が残る成績を、冬のセンタープレでは国公立医学部受験を目指すうえでは不安の残る結果を修め、冬休みへ突入しました。

 お正月からは本格的にセンター対策を進めました。この時期では、残り時間当たりに一番点がとりやすい教科バランスで勉強を進めるように言われ、あまり手をつけてはいなかった社会科目を徹底して『シャドウティーチング』しながら覚えなおしました(学校の定期テストではそこそこの成績だったので、GLSの授業ではあまり教わってはいなかったのです)。

 センター試験は頭が『センターモード』に入っていないと解き進められません。朝から晩まで4択を見ているのはかなりこたえました。本番の会場でも、休み時間を全て最近年度の過去問をスラスラ解けるようにアイドリングをかけて臨みました。


 センターでは国公立受験の資格のある点を獲得できました。自分は難しくてボーダーの高くない試験の方が、相対的に上位に食い込めるタイプだろうと考えていました。そこである程度難度があって、センターのアドバンテージを使える学校で、以前から目をつけていた府立医を受験することにしました。

 私立医大で、本命の国公立への試行錯誤を進めていきました。その後、私立の面接を終えると、本格的に前期の過去問に取り組みはじめました。どの参考書よりも、前期の過去問は難易度は高かったので、実際出願した後にかなり焦りました。それでも、前期当日までに7年度分をこなせたことで、ある程度傾向やパターンを予測できるようになってきました。


 前期試験本番では、気後れせず問われている内容に対して素直に解き進めることができました。不思議と、緊張はしなかったです(それまでいっぱいしてきたからかな?)。予想通り『こんなの分かんねーよ』みたいな問題も出ましたが、(あくまで、手ごたえとしては)悔いなく終えることができま した。

 一番辛かったのは結果が出るまでの期間です。受かったらこうなる、落ちてたらこうなるという思考が堂々巡りして後期試験の勉強も、発表が近づくにつれ手につかなくなってきました。


 それでも、自分の受験番号はありました。

 うれしさのあまり、GLSには何の連絡もいれず先生に報告に行きました。自分の声で伝えたかったからです。4年間もの間、真剣に自分の進路について共に考え、アドバイスを下さった先生への感謝の気持ちを言葉では伝えきれません。

 GLSでの授業は、学校のように受動的に進めてもらうものではなく、最終的には自分で主体的に進めていくものです。得意なところは伸ばし、苦手を克服する、それが全 て叶ったのはGLSに出会ったからだとしみじみ感じました。先生からセンターの直前に「いままでやってきたことに誇りをもって、全力を出し切ってこい!」と激励を受けました。僕も積み上げてきた勉強や、GLS予備校生であることに誇りを感じ、その誇りをもって大学入試に臨むことで、現役での志望校合格が果たせたと思っています。