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合格体験記 防衛医科大学校医学科 Kさん(白陵高校)

【はじめに】

 これは、二浪目で奇跡のような成績上昇を遂げ、医学部に合格した一人の受験生の体験記です。 先生から教えていただいたこと、使った参考書や勉強方法などを簡単にまとめました。この体験記が少しでも皆さんの役に立てばいいなと思います。


【現役、一浪目】

 現役時から医学部を目指していたものの、マーク模試では7割前半をさまよい、当然のようにセンター試験本番は73%しか取れず足切り。 一浪目で大手予備校に入り、悔しさをバネに現役時とは比べものにならないほど勉強していました。 でも模試の偏差値は60〜62くらいで、一浪目の一年間、成績は全く伸びませんでした(今から思えば、当時の私の勉強はやった『つもり』の出来た『つもり』でした)。

 詰め込みのおかげでセンター試験では88%をたたき出しましたが、二次力が皆無だったため下位の私立医学部にすら受かりませんでした。 今のままでは駄目だとはわかりながらも路頭に迷っていた時GLSのことを知り、先生の入塾テストを受けて、「ここでじゃないと私は絶対医学部に行けない」と強く思って入塾しました。


【4月〜7月】

 英語、数学、理科の土台がガタガタだったこともあり、この3教科の立て直しから始まりました。 授業のたびに英語や理科の口述チェックを先生にしていただきました。 自分では「理解した」「覚えた」と思っていてもいざチェックをしていただくと不十分なことが多く、『つもり』のこわさを感じました。 しかし、『つもり』を無くしていくことで手ごたえを感じ始め、「二浪するなら上位の医学部に行きたい」「同級生を驚かせたい」というモチベーションも生まれました。

 また、この時期私が使っていた教材はそんなに難しいものではなく、標準レベルのものです。 心がけていたのは、『根本から理解すること』と『なぜ解けなかったのか考えること』です。 どういう発想が足りなかったのかを考え、ノートや解答冊子、チャートに書き込んでいました。 繰り返し解いて、前回できなかったことができるようになっているか、なんとなくではなく理解に基づいて解いたかどうかを意識しました。 9月までに何が何でも学力をつけようと必死でした。この期間の頑張りが私には必要不可欠だったと感じています。

以下、私が使った問題集です。

英語:英文解釈の技術100、英語長文700、英作文基本300選
数学:青チャート
物理:物理のエッセンス、手持ちの問題集、実践考察問題集
化学:Doシリーズ、重要問題集、標準問題精講、実践考察問題集


【9月〜12月】

 防衛医科大学校を受験すると決めていたので、それにむけて過去問を解き分析をすることを毎日繰り返しました。 この時期に、学力だけでなくスピードと難問にひるまない強さを身につけられたと思います。

私は防衛医大の過去問を20年分くらい解きましたが、納得のいく出来に到達することは遂にありませんでした。落ちて当たり前、受かればラッキー。 ただ、『この会場にいる誰よりも過去問は解いた』という自信だけ持って受験に臨みました。先生が試験前日に言ってくれた言葉も励みになりました。

 防衛医科大学校の受験の後は、再び大学別模試に向け過去問演習をして、それらが終わると受験を決めていた私立医学部(昭和大学、日本医科大学、順天堂大学)の過去問を解いていました。 そのため、センター対策に本腰を入れてとりかかったのは年が明けてからでした。


【センター試験に向けて】

 センター前の約3週間は、古文単語や漢文の句形、世界史などの暗記や理科の知識の確認にほぼ時間を使いました(世界史はそれ以前もちょくちょく教科書を読むようにはしていました)。 センター試験対策しかしない期間はそれほど多くはなかったですが、センター試験の結果は悪くありませんでした。 年内に主要教科の理解を固め、素早く解く練習をしておくことで、直前は暗記に専念することができたのがよかったと思っています。


【センター試験後】

 センター試験のことを(結果がどうであれ)忘れ、二次型の試験への切り替えをスムーズにするためにセンター直後に私立の受験を入れました。 結果はズタボロで、その後も何校か私立を受験しましたが思うようにいきませんでした。自分ではどうしたらいいのかがわからず『全落ち』という言葉が何度も頭をよぎりました。 原田先生とやりとりをする中で指摘していただいた原因、それは『起こりうる全ての事態を想定していない』でした。

 傾向の変化に動揺しすぎていつも以上にミスをする。複雑な計算で焦ってしまい、その焦りを他の大問にまで持ち込む。 過去問ではうまくいくのに本番に限って理科の時間配分を失敗する。 私が私立の受験でやってきたあらゆる失敗は全て、起こりうる事態とそれに対する対処法を考えていなかったことに起因していました。

 そのことを指摘していただいた後、私はそれらを考え簡単なフローチャートにし、そしてそのフローチャートを国立の入試に向けた過去問演習のたびに眺めて、『まるで本番のように』過去問を解きました。


【GLSで学んだこと】

 私はGLSで分析の仕方とその大切さを学びました。例えば、問題を間違えた時、間違えた原因を考察しないと何度解いてもその問題を根底から理解することはできません。 また、起こりうる全てを考慮するということは、自分について理解していないとできないことだと思うし、そのためには自己分析が必要です。 失敗を意味のあるものにするには、その失敗から何かを学び取らないといけません。そして失敗から学び取るには、分析が必要不可欠です。

 このことは私がGLSで教わったことのほんの一部でしかありません。 私は原田先生に、勉強について教えていただいただけでなく、私自身すら気づいていなかった私の性格を気づかせていただきました。 また、GLSを卒業し大学生になってからも意識して直していくべきことをアドバイスしていただきました。 去年の4月の私がGLSで学べると思っていたことの何倍も多くの、そして何倍も大切なことを学べたと思います。


【さいごに】

 最後になりましたが、勉強の面からだけでなく精神的にも支えてくださった原田先生には感謝してもしきれません。 この1年は決して楽なものではなく、むしろ生きてきた中で一番厳しい1年だったと思います。 しかしそれと同時に、今までで一番、真剣で有意義な日々を過ごせた1年でした。 GLSで過ごす中で原田先生や一緒に勉強した友人から学んだことを糧に、これからを過ごしたいと思います。一年間、本当にありがとうございました。